【結局どれがいい?】英単語帳6冊をプロが徹底比較!ターゲット・シス単・LEAP・速読英単語・Stock・鉄壁|あなたに最適な1冊が必ず見つかる!

受験ノウハウの核心:自分に合った単語帳を選び、「やり切る」こと

大学受験を控える多くの受験生(おそらく8~9割)は、定番とされる英単語帳の中から一冊を選んで学習しています。しかし、単語帳は「どれでもいい」わけではなく、それぞれに特徴が異なります。

英単語学習で最も重要な受験ノウハウは、「自分のレベルや性格に合ったものを選び、それを最後までやり切る」ことです。

例えば、情報量の多い単語帳を選んでしまうと、「載っている情報をすべて覚えなければならない」と思い込み、挫折してしまうケースがあります。まずは各単語帳の特徴を理解し、自分にフィットする一冊を見つけましょう。

最初に確認すべき学習習慣

もしあなたがまだ単語を覚える習慣がない場合や、学校の単語テストの点数が取れていない場合は、学校から配られている単語帳を最優先で頑張るのが鉄則です。

生徒はしばしば、テストのために膨大な範囲(例:1~400語)を覚えるのに点数が少ないため、コスパが悪いと感じがちです。しかし、テストという「縛り」がないと人間はなかなか覚えないものです。学校の単語帳を頑張ることで、単語を毎日覚える習慣が身につき、それが受験勉強につながります。

また、学校採用の単語帳の情報量が多すぎると感じた場合は、見出し語と意味だけを覚えるなど、自分で使い方をカスタマイズして活用することが推奨されます。

定番英単語帳6冊徹底比較:あなたに最適な一冊を見つける

市販で人気のある定番英単語帳6冊について、その特徴、レイアウト、そしてどのような人に向いているかを解説します。

1. ターゲット(ターゲット1900)

  • レベル感と構成: 基本的な単語から載っている1400(中学後半〜)と、受験まで使える1900(高校レベル〜)がメインです。レイアウトは左ページに単語と意味、右ページに例文という昔ながらの安定スタイルです。
  • 特徴:
    • 頻度順・難易度順に配列されており、3つのパート(基本800語、重要700語、難単語400語)に分かれています。
    • 100個刻みのセクションに分かれているため、1日の目標や復習のタイミングがつけやすいです。
    • シンプルな構造なので、単語暗記に集中しやすいです。
    • 語法(よく使う形)については、特に重要なものに「TGマーク」がついています。
    • 別売りで1500語までの単語カードがあり、カタカナで読みも記載されています。
  • 注意点:
    • 例文が硬く、高校生にとって身近ではない例文が多いと感じる場合があります。例文は、日本語の意味(例:「帰する」)自体がわからない時に、使い方を確認するために活用するとイメージがつきやすいです。
  • 推奨者: シンプルに単語に集中したい人、頻度順に学習したい人、単語カードを使いたい人。

2. システム英単語(シス単)

  • レベル感と構成: 緑色のベーシック(中学レベルから復習可能)と、青色の通常版(難関大受験まで)があります。通常版は2027語を収録しており、ベーシック後半の1200語と通常版の最初1200語が重複しています。
  • 特徴:
    • 頻度順に並んでおり、ステージ1〜4で区分けされています。
    • レイアウトは、単語と意味の上に、「ミニマルフレーズ」(よく使う最低限の塊)が載っているのが特徴です。これによりコンパクトに確認しやすいです。
    • よく出る組み合わせの前置詞まで赤字で記載されており、語法や文法問題対策にも役立ちます。
    • Q&A形式で、一見簡単だが間違いやすい知識や入試で問われるポイントが解説されています。
  • 注意点:
    • 単語カード(自分で切る形式)もミニマルフレーズで構成されているため、「フレーズで覚える」のはメリットですが、単語一つをポンと出された時に意味を答えられるように意識する必要があります。
  • 推奨者: フレーズ学習を好む人、頻度順で復習のタイミングを明確にしたい人。

3. LEAP

  • レベル感と構成: ベーシック(中学英語からやり直したい人)と、標準の必修(2300語)があります。英作文の指導で有名な竹岡先生が制作しており、四技能を意識した作りが特徴です。
  • 特徴:
    • 単語が「アクティブボキャブラリー」(発信・英作までできた方が良い単語)と「パッシブボキャブラリー」(受容・読んで意味がわかれば良い単語)に分けられています。
    • 単語が「科学技術」などのテーマ別にグルーピングされており、イメージしやすくなっています。
    • 語法、語源、間違えやすい点など、補足説明が非常に充実しています。特に語源の解説は充実しており、覚えられない単語のヒントになります。
  • 注意点:
    • 情報量が非常に多いため、すべてを網羅しようとすると負担になり、パニックになったり、覚える目的からずれたりする可能性があります。取捨選択する能力が必要です。
    • テーマ別のグルーピングにより、単語をバラバラに出されたときに答えられず、「なんとなく」のイメージで覚えてしまう可能性があるため、別途確認が必要です。
  • 推奨者: ターゲット1400やシス単ベーシックなどの基本的な知識をしっかり押さえた人、語源の知識を学習に活かしたい人。

4. 速読英単語(速単 必修編)

  • レベル感と構成: 入門編(中学レベルから)、必修編(高校の幅広い範囲、1945語)、上級編(最難関)があります。東海高校など難関校が採用している単語帳です。
  • 特徴:
    • 長文の中で単語に触れる構成が最大の特徴です。見開きで長文(左)と訳(右)があり、次のページにその長文に出てきた単語リストが載っています。
    • 単語は文の中で生きているという考え方に基づき、使い方を意識して学習できます。
    • 全70個の長文に音源がついており、長文読解、単語、リスニングの練習までまとめてできる、お得な教材です。
  • 注意点:
    • 頻度順ではないため、どこまでやって復習するか、という目標設定や振り返りの基準が持ちにくいです。
    • 単語リストには、長文に出てきた青色の単語と、長文には出てきていない黒色の単語が混在しています。長文部分だけではなく、見出し語全体を意識して覚える必要があります。
  • 推奨者: 中学レベルの単語や文法事項の基礎力がある人、長文読解やリスニング力も合わせて鍛えたい難関大学・学部を目指す意欲的な人。

5. STOCK(ストック)

  • レベル感と構成: 3000(基本レベル、1528語)と4500(大学受験まで、2155語)があります。人気予備校講師の関先生が制作しています。
  • 特徴:
    • 派生語を極力抑えるなど、余分な情報が少ないシンプルな構造で、覚えることに集中しやすいです。
    • 単語一つ一つに、覚えやすくするための「記憶ブースト」コメント(ちょっとした小ネタ)がついています(例:牛タンのタン)。
    • 単語が「文法と単語」「読解と単語」「四技能と単語」のように、用途や出題形式を意識した構成になっています。
    • カタカナ発音表記があり、アクセント箇所が太字になっているため、発音記号が苦手な人でも音が確認しやすいです。
  • 注意点:
    • 頻度順ではないため、達成感を得にくく、復習の目安を持ちにくいです。
    • 単語のまとめ方(例:V 人 TO型)が関先生の文法説明体系に基づいているため、関先生の文法参考書を使っている前提でないと、補足説明を活かしにくい場合があります。
  • 推奨者: 英語や単語暗記が苦手な人、シンプルな構造で暗記に集中したい人、関先生の他の参考書を利用している人。

6. 鉄壁(東大英単語熟語 鉄壁)

  • レベル感と構成: シリーズはこれ一つのみで、熟語なども含んだ重厚な読み物の域に近い単語帳です。
  • 特徴:
    • 単語は頻度順ではなく、「重要な/些細な」「特徴/明確さ/点」といったコンセプト(テーマ)別に50のセクションに分かれています。
    • 見出し語、意味に加え、イラストが多めに使われ、派生語や関連表現が網羅的に載っています。
    • 全体的に説明が非常に丁寧で、読み物として面白く、背景知識を理解することで納得感が得られます。
    • 語法や語源など細かい知識まで網羅されており、これ一冊で仕上げられるという安心感があります。
  • 注意点:
    • 基本単語や基本事項を理解していない人が使うと、99%挫折し、置き物になってしまうため注意が必要です。
    • 情報量が多すぎるため、初心者だとどこに線を引いたらいいかわからなくなる傾向があります。
  • 推奨者: ターゲット1900など王道の単語帳を8〜9割程度仕上げた人、機械的に覚えるだけでなく、単語の背景知識や学問的な喜びを感じたい人。気になる単語を調べる辞書的な使い方も有効です。

補足情報:よくある質問

DUO(デュオ)は受験に使えますか?

DUOは、ビジネス雑誌などでしばしばおすすめ単語帳1位に挙げられることがありますが、受験に特化しているわけではありません。英会話やビジネスでの使用を意識した作りになっており、そもそもかなり上級者向けです。

単語と意味を1対1で覚えるというよりは、例文の中で覚えていくことを主としています。受験生がこれから始める単語帳としては優先度が低く、標準的な単語帳をすべてやりきった後に、最後に手を出すレベルのものだと考えられます。

英検用の単語帳(パス単など)は必要ですか?

英検を受ける場合、パス単のような英検専用の単語帳を使う方がやる気にはつながりますが、絶対に必要というわけではありません。

ターゲットやシス単、速単といった通常の単語帳をしっかりやり込めば、準1級や1級の単語も十分にカバーできます。まずは学校の単語帳や標準的な単語帳を中途半端にせずしっかりやり切ることが大切です。

まとめ

英単語帳はそれぞれに個性があり、学習方法やモチベーションの維持に大きく関わります。

単語帳選びで最も大切なのは、「自分に合ったものを選ぶこと」と、「毎日単語をやる習慣をつけ、選んだ一冊を最後までやり切ること」です。

もし今、単語学習に悩んでいるなら、まずは自身の学習スタイルや英語力を見直し、本記事を参考に最適な一冊を選び、今日からコツコツと学習を始めましょう。


 

自分で「何を・どの順番で・どれくらい」やるかを決めるのは、実は一番むずかしいところです。

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