【共通テスト】秋からの予想問題集ルート完全版|河合総合・駿台実践・予想パックの選び方と演習量
秋風が感じられるようになり、受験勉強もいよいよ本番。本屋さんには河合塾、駿台、Z会など、各社の共通テスト予想問題集がずらりと並び始めました。
「一体どれを選べばいいんだろう?」
「友達はもう何冊も解いているけど、自分もたくさんやるべき?」
「学校で買った問題集もあるし、全部やりきれるか不安…」
こんな悩みを抱えている受験生は多いのではないでしょうか。
ただ闇雲に問題集を解くだけでは、時間はあっという間に過ぎてしまい、思うように成績は伸びません。実は、共通テスト対策には効果的な教材選びと正しい進め方が存在します。
この記事では、これまで2000人以上の受験生を指導してきたラムス予備校が、秋からの共通テスト対策で失敗しないための「予想問題集ルート」を完全解説します。
- 最初に手に取るべき「最強の1冊」とは?
- 多くの受験生が陥る「演習量の罠」と適切な回数
- 直前期の「予想パック」は本当に必要?
これらの疑問にすべてお答えします。この記事を最後まで読めば、あなたの共通テスト対策はより戦略的で、確実なものに変わるはずです。
渡辺 懇(わたなべ まこと)
ラムス予備校塾長。担当教科は数学・英語・化学・古文・漢文・国語。20年以上にわたり数学を中心に、多科目指導や学習相談、小論文・面接指導まで幅広く担当してきました。ラムス予備校として過去10年で医学部合格者100名、医学部を除く旧帝大合格者85名を輩出し、多科目の視点から最適な学習設計で成績アップを支えます。
目次
まずはコレ!最初にやるべき予想問題集
数ある問題集の中で、まず最初に手に取ってほしいのは、河合塾の『共通テスト総合問題集』です。通称「黒本」とも呼ばれています。
・河合塾『共通テスト総合問題集』

なぜこの問題集が最初の一冊として最適なのでしょうか。その理由は、他の問題集にはない圧倒的なメリットがあるからです。
- 信頼性の高い問題
前年度に先輩たちが実際に受けた「全統共通テスト模試」が収録されており、問題の質が非常に高いです。
- 客観的なデータに基づいた自己分析が可能
他の問題集と一線を画す最大の特長が、豊富なデータです。- 問題ごとの正答率: 自分が解けた問題、間違えた問題が、他の受験生にとってどれくらい難しいものだったのかを一目で把握できます。
- 平均点・偏差値・換算得点: 回ごとの平均点や、自分の得点から偏差値、共通テスト本番の換算得点まで算出できます。これにより、問題の難易度に左右されず、常に客観的な立ち位置を確認しながら学習を進められます。
- 標準的な難易度
難しすぎず、簡単すぎず、共通テスト本番に最も近いレベル感で演習ができるため、実力測定に最適です。
まずはこの河合塾の問題集をベースに演習をスタートさせましょう。
【要注意】河合塾の問題集を使う際のポイント
非常に優れた河合塾の問題集ですが、一つだけ注意点があります。それは理科・社会の扱いです。
この問題集は、模試が実施された順番に収録されています。そのため、前半に収録されている回は、まだ全範囲の学習が終わっていない高2生や春先の受験生を対象としており、出題範囲が限定されている場合があります。
例えば、日本史の対策で「近現代を徹底的に勉強したから力試しをしよう!」と意気込んで最初の回を解いてみたら、「あれ、近現代が全く出題されていない…」という事態が起こり得ます。
- 対策
- 全範囲での実力測定がしたい場合は、後ろに収録されている回から解き始める。
- 序盤の回は、既習範囲の確認や基礎固めとして割り切って使う。
この特性を理解した上で取り組むことで、「範囲が狭くて高得点が取れた」「対策した分野が出なかった」といったミスマッチを防ぐことができます。
次に進む前に!最優先すべき「復習」の重要性
河合塾の問題集を1冊やり終えたら、「よし、次は駿台だ!」とすぐに新しい問題集に進みたくなるかもしれません。しかし、ここで一度立ち止まってください。
次にやるべきことは、新しい問題集を解くことではなく、これまで自分が解いてきた模試の復習です。
多くの受験生は、模試を「やりっぱなし」にしがちです。しかし、そこにはあなたの弱点や伸びしろが詰まった、最高のオリジナル問題集が眠っています。
- 高2の冬に受けた模試
- 春、夏、秋に受けた模試
- 学校で受けさせられた共通テスト形式のテスト
これらを合計すると、すでに5回以上の演習を経験しているはずです。ここに河合塾の問題集と学校の演習を加えると、合計で10回〜15回分もの演習量になります。
新しい問題に手を出す前に、まずはこれらの教材を完璧に復習し、知識を確実に定着させることを最優先してください。解きっぱなしでは、いつまでたっても同じ間違いを繰り返し、点数は伸び悩んでしまいます。
結局、何回分解けばいい?共通テスト演習の目安
「共通テストの演習は、多ければ多いほど良い」と思っていませんか?
結論から言うと、演習量はトータルで15回〜20回分もやれば十分です。
本当に重要なのは、回数ではありません。すでに10回以上演習を積んでいるにもかかわらず成績が伸び悩んでいる場合、その原因は演習不足ではなく、勉強のやり方そのものにある可能性が高いです。
- 苦手な分野や課題を正確に把握できていない
- そもそも英単語や古文単語などの基礎知識が不足している
- 復習が不十分で、解き方を自分のものにできていない
このような状態でただ練習試合(全体演習)を重ねても、根本的な課題は解決しません。一度立ち止まり、自分の勉強法を見直したり、先生に相談したりする勇気を持ちましょう。
すでに復習が完璧な人は、ここからさらにプラス5回〜10回を目安に、次のステップに進んでいきましょう。
追加演習に最適!過去問・駿台・Z会の選び方
模試の復習も終わり、さらに演習を積みたい場合は、以下の教材が候補になります。自分の目的や科目に応じて選びましょう。
過去問(赤本など)
やはり本物の試験に勝る教材はありません。大学入試センターが設問ごとの正答率や平均点を公開しているため、信頼性は抜群です。演習を積んだ後の最終的な力試しとして最適です。
ただし、2025年度からの新課程入試に伴い、科目によっては構成が大きく異なるため注意が必要です。
- そのまま使える科目: 数学IA(※)、理科、社会
- 注意が必要な科目: 国語、数学IIBC、英語リーディング、情報(大問構成や制限時間が異なるため、雰囲気を掴む程度に)
※数学IAは、旧課程の選択問題で「整数」を選ばないようにすれば問題なく使用できます。
駿台『実戦問題集』とZ会『実戦模試』
・駿台『実戦問題集』

・Z会『実戦模試』

どちらも良質なオリジナル模試が収録されており、難易度は標準〜やや難レベルです。
- どちらを選ぶか?: 正直なところ、難易度に大きな差はなく、好みで選んでも問題ありません。迷ったら、比較的標準的な問題が多い駿台から試してみるのが良いでしょう。
- Z会の特徴: Web上で成績を登録すると平均点などがわかる「リアルタイム学習診断」が利用できます。ただし、利用者は学習意欲の高い上位層が多い傾向にあるため、結果に一喜一憂しすぎず、あくまで参考程度に活用するのが賢明です。
直前期の「予想パック」は買うべき?
冬になると、本屋の目立つ場所に様々な「予想パック」が並びます。
・予想パック

1回分の模試がセットになっており、直前期の総仕上げとして魅力的に映るかもしれません。
しかし、結論としては予想パックは必ずしもやる必要はありません。
その理由は、難易度のバラつきが大きく、平均点などの客観的なデータがないためです。直前期にたまたま難しいパックに当たってしまい、「全然点数が取れない…」と不必要に自信を失ってしまうリスクがあります。
「ピタリ的中」を期待して手を出すよりも、これまで解いてきた問題集や過去問の復習を徹底する方が、はるかに合格の可能性は高まります。
もし使うのであれば、大晦日などに力試しのイベントとして楽しむ程度に留め、結果に振り回されないようにしましょう。
学校で買った教材(Jシリーズ・Vパック)の効果的な使い方
学校で希望購入した、いわゆる「学校専売教材」が家に眠っている人もいるでしょう。分厚い問題集を前に、「全部やらなきゃ…」とプレッシャーを感じる必要はありません。
これらの教材の最も効果的な使い方は、分野別の演習教材として活用することです。
例えば、「数学のベクトルだけがどうしても苦手だ」という場合、問題集に収録されている5回分の模試から、ベクトルの問題だけを抜き出して集中的に解いてみましょう。
苦手分野を克服するための「パーツ」として活用することで、時間を無駄にせず、効率的に実力を伸ばすことができます。
まとめ
秋からの共通テスト対策は、がむしゃらに量をこなすのではなく、戦略的に進めることが成功のカギです。
- Step 1: 基礎固め
まずは河合塾の総合問題集と過去に受けた模試の復習を徹底する。この時点で10回〜15回分の演習効果があります。
- Step 2: 追加演習
復習が完璧になったら、科目に応じて過去問や駿台・Z会の問題集でプラス5回〜10回の演習を積む。
- Step 3: 最終調整
余裕があれば、学校専売教材を苦手分野の克服に活用する。予想パックは必須ではありません。
何よりも大切なのは、解いた問題をそのままにせず、一つひとつ完璧に復習することです。自分がどこまで復習したかをリスト化して管理すると、達成感も得られ、着実に力がついていることを実感できるでしょう。
「自分の苦手分野が分からない」「復習のやり方が正しいか不安」など、勉強に関する悩みがあれば、ぜひ一度以下のラムス公式LINEからお気軽にご相談ください。
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